PENTAX17について、少し語る。
去年2024年7月12日に、20年振りとなるフィルムカメラの新製品で、ハーフサイズフィルムカメラであるPENTAX17が発売され、気が付けば1年経っていた。
ただ、予約開始直後は予約が殺到して、早々に初回製造分が完売する事態となり、発売日に入手できた人はごくわずかだと思うので、発売から1年経った実感はないと思う。
今は流行も過ぎ去り、本体価格も高いことから、普通に買えるようになったが。
PENTAX17を入手したものの…
実は私も、予約開始直後の2024年6月に予約したものの、初回発送分から見事に外れて入荷待ちの状態が続き、発売開始から2ヶ月遅れの2024年9月末に、やっと手元に届いた。

その後、フィルム2本使って撮影してみたが、いまいちしっくり来なかったので、今年4月に入って、PENTAX KFの下取り品として売却した。約半年ほどのお付き合いだった。
PENTAX17がしっくりこなかった理由
縦構図になじめなかった
しっくり来なかった理由は色々あるが、一番の理由は、縦構図の写真になじめなかったこと。

ハーフサイズゆえに粒状感が目立つのは想定内だったが、スマホの縦長画面で写真を見ることも考慮したという縦長写真に、どうしても慣れることができなかった。

もちろん、私も現代人なのでスマホは持っているが、そこまで依存度が高いわけではない。
どちらかと言うと、パソコンの横長画面を長時間見ている人間であり、今まさに、パソコンを見ながらこの記事を書いている最中である。
ファインダー内のLED表示がなじめなかった
ファインダー横に、青色と赤色のLEDランプが光って各種情報を提供してくれるのだが、本体に説明書きがあるわけでなく、点灯や点滅が何を意味しているのか、まったく分からなかった。
もちろん、取扱説明書にはLEDの表示に関する説明があるが、いちいち読み返すことはしなかった。
何より、LEDの光が明るすぎてうるさく、不愉快だった。
ハーフサイズのデジタルデータ化になじめなかった
写真用フィルムのデジタルデータ化の場合、通常は、35mmフィルム1コマずつの画像ファイルとなるが、ハーフサイズの場合、その名が示す通り、1コマが35mmフィルム1コマの半分となるため、デジタルデータ化する場合、2コマ1組の画像ファイルとなる。
ちなみに、ハーフサイズでも1コマずつデジタルデータ化は行ってもらえるが、手間が発生する分、デジタルデータ化の料金が2倍に跳ね上がる。
このため、少しでもコストを抑えるため、ハーフサイズ2コマ1組で妥協しているが、縦構図と横構図が混在した時に、非常に見にくかった。

たまに変わった構図の写真が出来上がるのは面白かったが、多くは、ただ見にくいという感想しか残らなかった。

気に入った写真があれば、画像編集ソフトで分割する手もあるが、なぜかそこまで気が気が進まず、2コマ1組のまま保管している。
今回、PENTAX17の記事を書いたついで、特別にAffinity Photoで分割した写真を載せてみる。
以下が画像分割前。

以下が画像分割後。


【2025/07/29 追記】
後から見返したら、肝心の縦構図写真ではなかったので、もう1枚写真を追加。
分割前。

分割後。


実は、パソコンを使って、2コマ1枚の写真を分割して保存するプログラムでも組んでみようかと思った時期もあったが、私のスキル不足で断念した。
ちなみに外部webサービスを頼る手もあるが、セキュリティリスクと個人情報漏洩リスクの双方を考慮して、仮に存在したとしても、私は手を出さない。
PENTAX17は地方都市向きではない
あとは、PENTAX17を使っていた時期は、東京から地方に引っ越したタイミングというのもあったが、地方都市は地味にスナップ撮影するポイントが少なく、活躍の場が減ったたというのも、残念ながらある。
スナップショット自体、観光地や都市部の雑踏だから成立する撮影手法であり、地方では農耕地を宅地化した場所が多く、借家やマンションを撮っても仕方ないし、プライバシーにも配慮する必要がある。
さらに書くと、デジカメやスマホであれば、比較的さくさく撮影できるので、立ち止まる時間が少ないが、フィルムカメラの場合、手動操作の手間も含め、コスト上昇で1枚1枚大切に撮ろうとするあまり、街中で悪目立ちして、最悪通報される懸念もある。
というのは、私の考えすぎであろうか。
PENTAX17の比較対象となった過去製品
実はもうひとつ、PENTAX17になじめなかった理由に、過去にコニカ・レコーダー(RECORDER)を持っていた経験がある。
持っていた時期をよく覚えていないが、仮に私が中学生の頃だとすれば、40年ほど昔の話となる。一応、中古で買ったことは覚えている。
レコーダーも、PENTAX17と同じく、ハーフサイズで撮影するフィルムカメラであったが、フィルムを縦に送る構造にすることで、ハーフサイズながら横長写真を撮ることができた。
その他にも、単3乾電池で動く事、オートフォーカス、撮影時に本体をスライドさせる構造でレンズを保護できることなど、良い点が色々あった。
残念ながら、落下時に破損させたか経年劣化だったか覚えていないが、電池ボックスのフタ部分が破損し、修理ができない構造だったため、やむなく廃棄処分した次第である。
それ以来、本体落下で一番ダメージを受ける角部分(人間に例えると足の小指)に可動部品を持ってくる製品を買わないようにしているのは、余談である。
今でもたまに、中古でコニカ・レコーダーを探しているが、1984年発売として、もう40年以上前の製品で、メンテナンスもろくに行われていないフィルムカメラに、2万円以上払う気にはなれない。2千円なら考えるが。
成功体験というわけではないが、コニカ・レコーダーで感じた手軽さが、PENTAX17の使い辛さを感じさせたのは、あながち外れではないと思う。
結論
PENTAX17、残念ながら私には合わないハーフサイズフィルムカメラであったが、令和に復活した本格的フィルムカメラだけあって、写りがとても良く、フィルム感度にもによるが夜間撮影も難なくこなす。


何より、20年以上も昔に販売されたフィルムカメラと違い、壊れたり不具合を起こした際にも修理が行えるという安心感は、フィルム価格や現像代が高騰し、少しでも失敗要因を減らしたい現代日本においては、何よりも大きい利点だと思う。
ただ気になる点は、PENTAX17の発売以降、新たなフィルムカメラの話題を聞かないこと。そろそろフィルムカメラに関する新たな話題が欲しいと思う。